ミヤオデンタルクリニック
〒150-0042 渋谷区宇田川町12-17プロトビル5F
Tel 03-5459-3342
ミヤオデンタルクリニック
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Tel 03-5459-3342
口腔外科は、口の中とその周囲に発生する病気を外科的に治療したり内科的に治療を行う分野です。
治療対象となる疾患は以下のように多岐にわたります。
入院治療やさらに詳しい検査が必要な場合はご希望に応じて、大学病院や国・公立病院の信頼できる口腔外科医や他科の医師をご紹介致します(院長の同僚・先輩・後輩など)。
【1】先天性異常および後天異常
【2】顎顔面の外傷
【3】顎口腔の炎症
【4】口腔粘膜疾患
【5】口腔腫瘍
【6】顎口腔の嚢胞
【7】顎関節疾患
【8】唾液腺疾患
【9】血液疾患
【10】神経疾患と心因性病態
【11】移植と再建外科
当院院長は16年間大学病院、国立病院の口腔外科で親知らず等の外来小手術や手術室での悪性腫瘍手術(頭頚部癌切除術・頚部郭清術・顎顔面再建術)、顎骨再建術、インプラントとその関連手術、外科的矯正手術、顔面多発骨折手術、良性腫瘍手術、顎のう胞手術、など数多くの執刀経験がございます。
そのため、開業した現在でも多くの医療機関から親知らずの抜歯依頼や抜歯を中断した場合の依頼、診断に苦慮した場合の依頼や紹介をしていただいております。
すべての親知らずは必ず抜歯するわけではありません。中には歯の移植のためや将来再生医療で親知らずが使用できる可能性もありますので保存しておくべき親知らずもあります。
“抜歯する必要性があるまたは周囲に悪影響を起こす可能性が高いため残念ながら抜歯をしたほうがよい”
といった判断をするためにも一度専門家の意見を聞くことも必要です。
以下には“親知らず”がどういうものなのかを記載しておりますので、ご参考にしてください。
永久歯は、13歳前後までにすべて(前歯から第二大臼歯まで計28本)萌出してきます。
20歳前後になると奥歯の一番うしろに生えてくる歯があります。
この歯のことを、“親知らず”“第三大臼歯”“智歯(ちし)”または前から8番目にあるため“8番”と呼びます。
日本人ではまっすぐ生えてくる人は珍しく、斜めに生えたり真横に生えたり、完全にもぐったままの人や親知らず自体が先天的に無い人もいます。
親知らずは上下顎、左右の計0~4本あります。また、稀に親知らずの後ろに過剰歯が埋まっていることもあります。
英語ではwisdom toothといわれるように、分別の付いた大人になった頃に親に知られることなく生えてくることから親知らずと呼ばれます。
上下の親知らずが正常に機能していれば、抜く必要はありません。
しかし、抜いた方がいいと勧められる主な理由は下記のとおりです。
「歯を抜くのは生まれて初めてで不安がいっぱい」
「抜歯に1時間以上かかり、かなり腫れて痛みも出るよ」と抜いた人に脅かされた。
「以前抜歯したとき、血が止まらず、顔も大きく腫れかなり辛かった」
以上のように、抜歯に対して不安や緊張があるものです。
抜歯後の腫れや痛みは個人差や親知らずの生え方の違いで異なります。
親知らずを抜歯した際に上顎洞と抜歯窩が交通してしまう場合や抜歯後麻酔が切れても、唇やオトガイの皮膚にしびれが残ってしまうことが稀にあります。
抜歯前にこのようなことが予想されるかどうか、充分にご説明いたします。
また“持病のため止血しずらい薬を飲んでいる”“糖尿病、心臓病、腎臓病などの基礎疾患がある”“生理と抜歯の日が重なっている”“口が大きく開けられない”“嘔吐反射が強い”など、抜歯や抜歯後の経過に影響することがらに対して当てはまる方は、事前に相談してください。
麻酔は表面麻酔、浸潤麻酔、伝達麻酔、を行います。
◆ 出血
歯を抜くと、歯があったところが欠損します(抜歯窩)。
歯は顎の骨から生えているので、抜歯窩からじわじわと出血します。
例えば指を切って血が出たら、まず出血しているところを5分ぐらい強く圧迫して止血すると思います。
歯を抜いた直後の出血も、抜いたところにガーゼを当ててしっかり噛んで圧迫止血します。
口の中は皮膚と異なり毛細血管が多く、温度が高いため20~30分はガーゼを噛んでいた方が良いです。
直後に強くゆすいだり、食事をしたりすると、傷が動いて固まった血がはがれるためまた出血することがあります。
血の味が気になったら、再度新しいガーゼをしっかり噛んでください。
抜歯後、約12時間ぐらいは、抜歯窩から少量の出血があります。
翌朝まで唾液に血が混ざりますが、出血が続いている場合は必ず担当医に連絡をとって処置の必要があるか判断してもらいましょう。
◆ 痛み
伝達麻酔の場合は抜歯後2~3時間で切れてきます。
麻酔が切れてくる約1時間前には鎮痛剤を服用します。
鎮痛剤は約5~6時間効いていますが、我慢できなければ鎮痛剤を飲みます。
抜歯後2~3日間は、痛みが強いので 1日数回鎮痛剤を服用することが多いです。
抜歯後4日目ぐらいには、鈍痛に変わり我慢できる痛みになります。
さらに、1週間目にはほとんど痛みはなくなっています。
もし、抜歯後4日目を過ぎても痛みが続いている時は、抜歯窩が“ドライソケット”になっている可能性があります。
担当医に相談し、“ドライソケット”になっていないか確認してもらいましょう。
◆ ドライソケットとは?
抜歯窩に、傷の保護となる血の固まり(血餅:けっぺい)が形成されず、ポッカリと大きな穴が開いた状態で強い持続性の痛みを伴います。抜歯窩には食べかすがつまり、除去すると骨が露出しています。
ドライソケットは、抜歯後の歯槽骨炎のことを言い口の中の細菌が骨に感染し炎症を起こした状態です。
通常転んだ膝の傷は血のかさぶたで保護されます。
そして、下から肉が盛り上がって自然とかさぶたがはがれて治ります。
抜歯窩も、血の固まりが肉になり骨になり治っていきます。
ところが、女性の方、喫煙者、抜く歯に慢性炎症があった方は血の固まりの形成が悪いことがあります。
処置は、抜歯窩を十分に洗浄し、抗生剤と消毒薬鎮痛剤の混ざった特殊な軟膏をドライソケット部につめます。
この処置を行えば徐々に痛みが治まります。
◆ 腫れ
腫れは、抜歯後12時間かけて一気に腫れ、24時間で最大に達し、48時間過ぎてから引き始め、1週間ぐらいで完全に引きます。
腫れが過ぎたころ、腫れていたところ前方の皮膚に暗紫色のあざができることがあります。
打撲の時に見られるものと同じで、内出血のあとで異常ではありません。
徐々に首のほうへ下がって、黄色くなって吸収されていきます。
口の中の親知らずのあった周囲も腫れます。
抜歯後4日目を過ぎても腫れがひかない、痛みを伴う方は、担当医に相談してください。
抜歯後感染の可能性があります。
抜歯した歯茎の縫い目から膿が出て口が臭い。
口がほとんど開かない。
飲み込む時にのどが痛む。
このような症状は、抜歯した傷が化膿している所見です。
膿を出す処置を受け、効果のある抗生剤に変更してもらいましょう。
◆ しびれ
しびれは麻酔が効いている間は唇、舌や歯ぐき、頬など全体に感じられますが、麻酔の効果がなくなればもとの感覚に戻ります。
しかし、まれに下顎の親知らずを抜歯した際に、抜歯した側の唇やオトガイの皮膚に麻酔が残ったような“しびれ・知覚鈍麻”症状が重くなると“感覚が無い・知覚脱失”が生じることがあります。
これは、親知らずが下顎の神経に触れていた場合、抜歯時に骨の弾力によって神経を刺激した場合や抜歯後の腫れが神経を圧迫して生じるといわれています。
下顎の神経は、知覚神経で三叉神経第3枝とも呼ばれ、唇や歯の感覚をつかさどる神経です。
エックス線写真では“下顎管”と呼ばれるトンネルがみられ、その中に神経と血管があります。
知覚鈍麻の場合は1週間でなおることが多いのですが、2~3ヶ月かかる場合もあります。
ビタミンB12製剤やアデノシン3リン酸を継続して内服して経過をみます。